アディダスシューズのマーケティング

インフルエンサーマーケティングで代理店側と事業開発側で働いた後、私は、インフルエンサーがパートナーシップ成立を目指してブランド側に自分自身を紹介するときに、どのような戦略が効果的かを実際に見てきました。

長期的で価値があり、お互いに有益なパートナーシップを実現するため、ブランドに対して自分自身を売り込むことに比較的慣れていないクリエイターの方向けに、競合相手の一歩先を行き、可能な限りプロフェッショナルな視点で自分自身をアピールするためのヒントをいくつかご紹介します。

自分の統計を把握してブランドに示そう

インフルエンサーマーケティング業界が成熟、安定していくにつれ、もはやコンテンツクリエイターのフォロワー数だけが名誉の証ではなくなりました。確かに6桁のフォロワー数と認証マークが付いていることのは非常に素晴らしいことですが、エンゲージメントが低下し、フォロワーがブランドとのコラボレーションに興味を示さない場合、クライアントにとってはほとんど価値がありません。

クライアントのニーズに応じて、インフルエンサーとして代理店やブランドに売り込む際には、以下の点に留意し、ご自身の信頼性と成功を以下で示すことができるようにしましょう。

  • エンゲージメント率(エンゲージメント率は最低でも2%あると良いでしょう。あなたのエンゲージメント率がこの数値より低い場合は、両方ではなく、以下の統計値を示してください。)
  • ブランドの投稿の平均リーチ数とインプレッション数(過去3回のコラボレーションを考慮に入れること)
  • ストーリーの平均閲覧数
  • 平均的なストーリーアクション – スワイプアップまたはクリック数
  • 過去のブランドとのコラボレーションの売上またはクリックスルーデータ (ブランド名を開示する必要はなく、業種のみを開示)
  • ブランドコンテンツの事例 - あなたの実績をアピールしましょう

言うまでもなく、上記の内容を分かりやすく、適切にデザインされた形式(「クリエイターカード」と呼ばれるもの)で掲載する必要があります。

「ブランドセーフティ」のためのコンテンツ監査と厳選について

インフルエンサーマーケティングは業界として大きく進歩しましたが、ブランドは未だに非常に慎重な姿勢をとっており、インフルエンサーの選定に関しては厳しい場合もあります。冒涜的な発言、困窮者、マイノリティやLGBTQIA+グループに対する無神経な表現、過度なヌード、他人を侮辱する表現、その他あらゆる形の「不適切な」コンテンツは、多くのブランドにとって危険なコンテンツとみなされる可能性があります。このようなコンテンツを掲載すると、ブランドとの契約数が減少するおそれがあります。

コンテンツを投稿する前に、その内容をこまめに見直し、今後提携したいブランドへの配慮を忘れないようにしましょう。子供向けブランドや慈善団体と連携したい場合は、今までと現在の両方のコンテンツをより徹底して見直す必要があります。

自身のプロフィールで「SEO」対策を徹底

Taggerなど、技術面でのパートナーを通じてブランドに見つけてもらうためには、ブランドがいくつかの基本情報を確認できるようにしておく必要があります。あなたのコンテンツを表すキーワードをプロフォール欄に加えると、ブランドがキャンペーンの提携先候補としてあなたを選ぶ確率が格段に高くなります。

拠点やメールアドレスなど、ブランドにとって参考となる情報や連絡手段を追加するのも効果的でしょう。世の中には、プロフィール情報が非常に漠然としていたり、空欄にしている才能ある方々が大勢います。この状態では、魅力的な投稿にプラスにならないだけでなく、オンライン上の検索ツールからは基本的に「見えない」存在であるため、ブランドがプロフィールを見つけ、提携を検討することが非常に難しくなります。

具体的なケーススタディでアピール

すでに独立して事業を展開している場合は、タレント事務所のように考えてみてはどうでしょうか。タレント事務所は常に、これまでの仕事が分かる実績やケーススタディを公開しており、あなたも同様のことができるでしょう。過去のブランドとのコラボレーション、関係性、画期的かつクリエイティブな作品を披露すれば、請け負うプロジェクトが増えやすくなります。

ご自身を売り込むブランドに関わらず、相手の目線でやり取りし、ブランドがインフルエンサーに問い合わせるときと同じように行動すれば、提携する段階までに直面する障害が少なくなります。

プラットフォームはブランドとの提携のチャンス

あなたのプロフィールがプラットフォーム上でブランドの目に触れなければ、業務効率化を目指すプラットフォームを利用している何千ものブランドから注目されることはありません。優れたSaaSプラットフォームでは、ほとんどの場合でクライアントからキャンペーンに招待されない限り、登録は必要ありません。クライアントとの契約書に、コンテンツのパフォーマンスをいつ、どのようにトラッキングするかが明記されていれば、プラットフォームでの登録に不安を抱く必要はありません。

登録する前に、そのプラットフォームについてよく調べ、そのプラットフォームとクライアントの取引条件を読むようにしましょう。そのプラットフォームやクライアントはこの分野のオピニオンリーダーでしょうか?データに関する利用規約に同意する必要がある場合、その規約の適用期間やあなたのデータの取扱い方法は?コンテンツ作成者として、あなたがその規約によって保護されていることを確認しましょう。

パートナーシップに少しでも付加価値を加える方法を常に考えること

クライアントに付加価値を与えることは、インフルエンサーマーケティング分野で大きな評価を得ることになります。インフルエンサーとの交渉は非常に難しいものであり、多くのブランドはコンテンツ制作に多額の予算を割くことに苦労しています。投稿や記事、イベントに参加するなど、何か付加価値として1つでも提供することができれば、ブランドが何度も一緒に仕事をしたい人材として考えてもらえるようになります。それは自分を安売りするという意味でも、1回限りの金銭的なやり取りでもなく、ブランドが継続的なパートナーシップに価値を見出すことで、長期的な提携先としても見てもらえるということでもあります。

ブランドを支えるあなた独自の視点がある

あなたのソーシャルプレゼンスを高め、ブランドにとって提携先候補として魅力的な存在になりたい場合、売り込む際には以下のガイドラインに沿って取り組みましょう。

あなた自身がブランドであり、ビジネスでもあるということを忘れないようにしましょう。データ、プロであるという姿勢と自覚を持って交渉に臨めば、価値の高いパートナーシップを築ける可能性が高くなります。